専門性を「伝わる価値」に変える説明の型
できることは多いのに、面談で伝わらない。原因は能力ではなく、相手の判断軸に合わせて話を組み立てていないことにある。
面談の持ち時間は短い。その中で相手が判断したいのは一つ、この人はうちの案件で成果を出せるか、である。経歴を時系列で話すと、この問いに答える前に時間が終わる。
相手の判断軸から逆算する
案件情報には、解きたい問題が必ず書かれている。人手が足りないのか、進め方が定まらないのか、関係者が動かないのか。どれを主に困っているかで、話すべき実績は変わる。同じ案件経験でも、切り取る面を変える。
実績を語る四つの要素
- 01
状況
どういう状態の組織・案件だったか。守秘に触れない粒度で、業界と規模、フェーズを示す。
- 02
自分が担った範囲
チームの成果ではなく、自分が何を持っていたか。ここを曖昧にすると、全体の成果を自分の手柄にしているように聞こえる。
- 03
難所と、その越え方
うまくいった話より、詰まった箇所とどう処理したかのほうが判断材料になる。進め方の型が見えるからである。
- 04
結果と、その後
どうなったか。定着したか、しなかったか。しなかったなら理由をどう見ているか。
評価されるのは成功談ではなく、再現できる進め方である。
専門用語を、一段下ろす
相手が同じ職種とは限らない。事業会社の担当者が面談に入ることは多い。専門用語をそのまま使うと、正確さは上がるが伝達は落ちる。用語を使ったら、その直後に一文で言い換える癖をつけておく。
説明の負荷は、証明で下げられる
説明の技術には上限がある。どれだけ整えても、自己申告であることは変わらない。一緒に働いた相手の評価が記録として残っていれば、同じ内容を話しても受け取られ方が変わる。説明を磨くことと、証明を積むことは、どちらか一方では足りない。
Takeaways
- 経歴の時系列ではなく、相手が解きたい問題から逆算して実績を選ぶ
- 状況・担当範囲・難所の越え方・結果の四つで構成する
- 説明技術には上限がある。第三者の評価と組み合わせる