「良い案件」を見抜く6つの視点
単価と期間だけで案件を選ぶと、稼働が始まってから条件の悪さに気づく。提示情報のどこを読み、面談で何を確かめるかを決めておく。
案件情報に書かれているのは、単価、期間、稼働率、必要スキル、業務内容の概要である。これらは条件の一部でしかなく、稼働の快適さと次につながるかを決めているのは、書かれていない部分にある。
1. 誰が意思決定するのか
発注元の中で、成果物の可否を決める人が誰かを確認する。決裁者が現場から遠いほど、手戻りは増える。面談では「作成した資料は最終的にどなたがご覧になりますか」と聞けば十分に分かる。
2. 前任者はなぜ抜けたのか
増員なのか、欠員の補充なのか。補充であれば、前任者がどういう経緯で離れたのかを確認する。答えづらそうな反応が返ってくる場合、体制や進め方に理由があることが多い。
3. 期待される役割が、単価と釣り合っているか
高単価だが実態は作業の穴埋め、という案件がある。逆に、単価は控えめでも意思決定に近い位置に入れる案件がある。次に証明として残るのは後者である。単価だけで比較すると、この差が見えない。
4. 稼働率の実態
- 契約上の稼働率と、実際に求められる時間帯の拘束が一致しているか
- 定例会議の数と時間、その参加が必須か
- 稼働超過が発生したときの精算方法が決まっているか
5. 契約と支払いの条件
契約期間、更新の判断時期、報酬の支払期日、中途解除の条件。ここが曖昧なまま始めると、揉めたときに交渉の足場がなくなる。特に支払期日と中途解除の扱いは、口頭ではなく書面で確認する。
6. 終わったときに何が残るか
案件が終わった時点で、説明できる経験と、評価してくれる相手が残るか。守秘の範囲で語れる進め方が残るか。ここまで含めて考えると、目先の単価差より重要な軸が見えてくる。
良い案件とは、稼働中が快適な案件ではなく、終わったあとに次の選択肢が増えている案件である。
Takeaways
- 決裁者の位置と前任者の離任理由は、面談で必ず確認する
- 単価ではなく、担う役割が次の証明として残るかで比較する
- 支払期日と中途解除の条件は、口頭ではなく書面で確認する